グーグルの「SPDY」が得た支持--ウェブ高速化の取り組みの前進

 最近、ウェブの遅さにうんざりしてはいないだろうか。 自社の数十億ドル規模のビジネスが、Googleのようにウェブに依存している場合を考えてみてほしい。そして、「SPDY」というウェブアクセラレーションテクノロジをインターネットに組み込もうという試みにおいて、Googleが新たに大勝利を収め、同社の廊下が喜びに沸いているところを想像してみよう。 HTTPbisワーキンググループ(http://trac.tools.ietf.org/wg/httpbis/trac/wiki)の議長であるMark Nottingham氏(http://www.mnot.net/)は米国時間1月24日、World Wide Webのネットワーク基盤の1つの見直しの中で、SPDYのサポートを発表(http://lists.w3.org/Archives/Public/ietf-http-wg/2012JanMar/0098.html)した。その基盤とはHTTPで、GoogleはSPDYがHTTPのボトルネックの一部を解消すると期待している。 HTTPbisワーキンググループは、インターネット技術タスクフォース(IETF)(http://ietf.org/)の一部で、1999年時代のHTTP 1.1(http://tools.ietf.org/html/rfc2616)の改良に数年前から取り組んでいる。しかしNottingham氏は、未来に目を向けるべき時が来たと述べた。 Nottingham氏は、「IETFにおいてHTTPの新バージョンへの取り組みを開始する時が来たこと、またそれをIETFで行うべきであることについて、大筋の合意があるようだ」としている。HTTP 1.1の見直しが始まった時点では、HTTPの新バージョンへの関心はなかったが、SPDYとその採用は、現在は関心があることを示すものだとNottingham氏は述べ、5月までにHTTP 2.0のドラフトを作成し、2013年7月までにこの取り組みを完了させるという予定を提示した。高速化 Googleの研究では、SPDYはページ読み込み時間を、2MbpsのDSL回線で28%~43%、4Mbpsのケーブルブロードバンド接続では44%~55%高速化するという。 標準化は時間のかかる難しい作業になることが多いが、特定のテクノロジを幅広い製品に組み込みやすくするというメリットがある。中立的な業界標準は、技術的、政治的、そして法的に採用しやすいものだ。 ウェブの基本的な仕組みを手直しするというのは、非常に多くの種類のブラウザやサーバ、ネットワークが間にあることを考えると、やりにくい仕事だ。しかしGoogleは、2009年にSPDYを発表し、その後「Google Chrome」ブラウザに組み込んで以来、SPDYを発展させてきた。 SPDYは、Googleの「ウェブをもっと速くしよう」という取り組みの中で、注目を集めている要素だ。同社は1月23日、さらに基本的なインターネットテクノロジであるTCPを改良する計画(http://googlecode.blogspot.com/2012/01/lets-make-tcp-faster.html?)についても詳細を明らかにした。TCPは、ネットワークの混雑やデータパケットのロスなどの問題が起きてもインターネット上で大量のデータを送信する方法を制御するものだ。 Googleはいろいろな意味で、インターネットを再構築する上で最適な立場にある。同社には世界で最もトラフィックの多いウェブサイトがあり、速さが利益につながることを示すデータも持っている。また、世界第3位のブラウザであるChromeがあるため、自社のウェブサイトと連携するテクノロジを試してみることができる。さらに、野心的な考え方をすることを推奨されている、研究熱心な技術者が大勢いる。

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